九頭竜川純系ヤマメ(マスバイ)

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やっと画像が届きました。19日に本流で釣られたヤマメです。

現在、石徹白川本流ではヤマメが釣れてます。このヤマメは昨年11月に5000匹放流したヤマメF1です。このヤマメは九頭竜川に遡上してきたサクラマスから採卵した子達です。
先日の試し釣りでは最大28センチになっていたそうです。F1と言うことは第一世代ということであり満1才6ヶ月ということです。
石徹白川ではヤマメの放流において遺伝子レベルの純系にこだわっており、今回の放流魚も安田龍司さん達が九頭竜川で釣ったサクラマスを秋まで畜養養殖し採卵するという、大変なこだわりの基で生育されたサクラマスの子から選別したヤマメを、九頭竜川中部漁協さんのご好意でお裾分けしていただきました。

この事業は今年が1年目ですが、来年以降になると現在定着しているアマゴとの交雑が発生する可能性が高いので今年は非常に重要な年となります。いま、漁協としてもこのヤマメをどう殖やしていくか?を検討中ですが(アマゴの生息しない禁漁区にも放流してあるのでそちらがうまく育ってくれれば幸いですが)
100年ちかく前に途絶えてしまったヤマメを復活させるわけですから、復活にも長い年月がかかる事業になると思いますが、粘り強くやるしかありません。
すべてが石徹白組合長のポリシーである本物の環境を未来に残すための一環事業です。こうしてこつこつやることで石徹白川は、もっともっと素晴らしくなるはずです。
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ほとんど回復していますが尾びれの下側が少し丸いところから昨年11月に17センチくらいで放流された個体と考えられます。24センチくらいでしょうか栄養状態も良いようですね。

タイトルで表記したマスバイという言葉について、
大正時代に九頭竜川勝原にダムができるまでは石徹白までサクラマスが上っていました。そのマスから生まれた子たちのうち川に残留した魚(ヤマメ)を石徹白ではマスバイとよんでいたそうです。今の組合長(70才)が子供の頃には、石徹白川はもう朱点のあるアマゴばかりだったそうですが、たまに朱点のないアマゴ?が釣れると大人達はマスバイとよんで区別したと言います。
今回のこのヤマメたちも九頭竜のサクラマスの直系ですから個人的にはマスバイとよびたいと思っています。
さ~次は、このマスバイが、ちゃんと定着しアマゴと入れ替われるかどうか・・・?なんですが、
これまで定着してきたアマゴのことを考えると心境は複雑です。
今から100年も前の話ですが、それまでたくさんいたマスバイが少なくなってしまいました。それを深刻に考えた石徹白の人達はふだん行き来のあった郡上の長良川からアマゴを移植しました。大正の終わりから昭和のはじめにかけて数回にわたる移植で見事に定着したと云います。当時はヤマメとアマゴの分布域の違いや生物多様性保全などということも一般の人達は知るよしもない時代です。誰も責められない話ですが、はっきりしていることは、アマゴたちに罪はないということだけです。
実は、石徹白川には、最初に移植した当時からの遺伝子を引き継いでいると考えられるアマゴたちの生息地があるんです、個人的にはそこのアマゴだけは、そのままなんとか残って欲しいという思いもあり、ますます複雑です。

というわけで、少々ゆれておりますが、
釣り人の皆様がヤマメは出来るだけリリースしていただけることを切望しております。個人でも出来ることは今のところそれだけですから。


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釣り人がやれることと言えば他にもこんなこともやってます。
産卵場造成は安田さんの指導のもとで活動していただいております。
ほんとに、頼りっぱなしで申し訳ありません。
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by itoshiro-sp | 2015-06-14 07:40 | 魚のはなし  

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