イトシロイワナの話もしておかなければと思って。

始めにことわっておきますが、ここで申し述べてることは、すべて、ただのイワナ好き(素人)の戯れ言であります。
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Fly Rodders2015夏号より
前回アマゴやヤマメ(マスバイ)の話をしたのでイトシロイワナの話もしなければなりません。
現在発売中のFly Roddersフライロッダーズ夏号は、全編イワナ特集です。その中にフライフィッシャーマンのためのイワナ学という記事があったので紹介します。
この記事は栃木県にある独立行政法人、水産総合研究所センター増養殖研究所で研究しておられる山本祥一郎博士への取材で構成されています。この山本祥一郎氏という方は日本のイワナのついて各河川ごとのミトコンドリアDNAタイプを解析し研究されていてイトシロイワナもこの方の分析で、Hap-new36という型に分類していただきました。そしてこのHap-new36が石徹白川固有の在来個体群だろうという返答をいただいております。
記事によると現在までに64ものハプロタイプ(Hap)が分類されているようでHap-new36が36番目?と考えるとその後もどんどん新しい型が増えているようです。
これらの遺伝子解析によってイワナの分類は複雑になりすぎて、もはやわれわれ素人が立ち入れる分野では無いようです。
そういう私も、昔からイワナの生態や分布に興味があって、とくに、木曽川流域に生まれ育ったこともあり素人ながらヤマトイワナの探索のまねごとに精を出したものです。
その後にご縁ができた山本氏に木曽川(阿寺川)のイワナの検体(アブラビレ)を送らせていただいたことがありました。その結果、味噌川産と阿寺川産のDNAの一致が証明され木曽イワナの型=Hap-28型と同定されたと報告を受けています。
山本氏のDNAネットワーク図のよれば日本のイワナのDNAタイプはHap-3型がもっとも多く、この型からタイプが離れるほど隔離の歴史が古いと言われており、木曽川産のHap-28と、紀伊半島熊野川産のHap-29はとくに大きく離れた古い個体群だそうですが、ところがどういうことなのかわかりませんが、イトシロイワナのHap-new36はこのHap-28.29に近い位置になり、やはりかなり古いタイプの個体群らしいのです。
我々釣り人にわかりやすい表現をすると木曽川がヤマトイワナで熊野川がキリクチと呼ばれているタイプです。ただし我々は生息水系と外見的な特徴でヤマトイワナと分類してきたものも遺伝子型的には同一ではなく見た目は似たようなヤマトイワナ的でも生息水系によってそれぞれが異なるといいます。天竜川ヤマトイワナ系のHap-22はまだしも富士川産ヤマトイワナ系のHap-3はどう説明したらいいのでしょう?Hap-3と言ったら日本中のイワナに一番多い基本となっている型です。

つまり白山水系のイトシロイワナの遺伝子型がなんで木曽イワナやキリクチに近いの?・・・混乱?
もうこうなるとさっぱり訳がわからなくなります。

ちなみにHapに続く数字は型として解析された時間的順番で付けられている番号です。
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イワナ1(Hap-new36)
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イワナ2(Hap-new36)
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イワナ3(Hap-new36)
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イワナ4(Hap-new36)
釣り人はイワナの外見的な特徴だけで安易に区別してはならい。

遺伝子型から在来個体群と証明されるには、その水系において過去に他所のイワナが放流されたことが無い、もしくは滝やエンテイなどで隔離され交雑が起こってないと考えられる生息群から20匹以上のヒレを解析して、すべての型が一致しなければならないのです。
実はHap-new36と証明されたイワナたちの外見上の見た目は様々でした。最初はイトシロの源流にヤマトイワナのようなに背中に白点の無いイワナが生息しているという情報から始めた調査だったのですが、始めてみたらたしかに白点のまったくないようなタイプもいましたが、白点が背中全体にふつうにあるものまで様々なタイプが混成していました。したがって遺伝子型の一致はないだろうと思っていたところ、どういうわけかすべてが一致という結果になったのです。それ以来、個人的にはイワナの外見的特徴はあまり関係ないと思うようになりました。かって私が木曽川水系で探釣していて時も、ここと見込んだ谷でも背中にまったく白点のないイワナばかりの場合は少なくて、数匹釣ると白点のあるタイプ混じること多くて、がっかりし「ここは交雑水系」と決めつけていたものですが、あれも遺伝子解析すればすべて一致したのかもしれません。
これはネット環境の罪でもあるんですが素人である釣り人が、にわか魚類学者気取りでヤマトイワナ、ニッコウイワナのことを評論する昨今です。ひどいのになると腹部が赤いだけでヤマトイワナなどと書いてます。やめてもらいたいものですね。
今後、遺伝子解析が進むことで、いろいろわかってくるでしょうから、それまではしばらくの間、外見だけでニッコウイワナだヤマトイワナだと言うことは封印した方がいいかもしれませんね。

参考資料、コピペで検索してみてください。

http://www.maff.go.jp/j/budget/yosan_kansi/sikkou/tokutei_keihi/seika_h22/suisan_ippan/pdf/60100161_01.pdf#search='%E5%B1%B1%E6%9C%AC%E8%A9%B3%E4%B8%80%E9%83%8E+%E3%82%A4%E3%83%AF%E3%83%8A'

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イワナ5(Hap-new36)
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イワナ6(Hap-new36)
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イワナ7(Hap-new36)
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イワナの調査には、このような許可証を発行してもらいます。

この投稿で使用した画像1から画像7までのすべてがHap-new36型のイワナです。
イワナは見た目だけでやすやすと判断できないことをお伝えしておきます。
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by itoshiro-sp | 2015-07-02 16:36 | 魚のはなし  

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