イワナの雑学

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釣り人に知っておいてもらいたいイワナについての雑学を少々。

ご存じと思いますが、ヤマメやアマゴは最初の産卵で死んでしまうタイプのサケ(サケ科サケ属)であり、イワナ(サケ科イワナ属)は数年にわたり産卵くり返します。よって養殖場でもヤマメ、アマゴはおなかをナイフで裂いて採卵しますが,イワナは麻酔をかけておいて卵を絞り出す方法で行われます。数年間同じ魚が親魚として利用されていますので、養魚場でのイワナ親魚は40から50センチが標準サイズとなります。

となると、キャッチ&リリース区間ではどうなんでしょうか?石徹白の峠川のように長い間放流無しでキャッチ&リリース管理されているところでは、イワナの平均サイズが30~40センチとなっても良いような気がしますが、現実にはそんなことになっていません。一般釣り場より少しはサイズがいいくらいです。

こんな疑問をイワナの研究者でもある中央水産研究室の中村智幸氏に伺ったところ、

「一般的な渓流におけるイワナの標準サイズ(成長限界)は20から25センチぐらいであり、30センチ40センチと大きくなるのは、ある意味で成長ホルモン異常(遺伝的)なんです。この大きくなる成長ホルモンを持ったほんの小数のイワナはたった2年で30センチにもなるのに、他のほとんどの同級生は2年で20センチになるのがやっとです。だからキャッチ&リリースで4年5年と生きたとしても、ほとんどのイワナは25センチ止まりとなるのです」

という答えでした。
一方、養殖場の場合は効率を優先するため、育ちの良い魚を親魚として選別飼育するために親魚は大型魚ばかりになるそうです。

考えてみれば人間でも中学生で180センチになる子もいるかと思えば、何年生きても170センチになれない人の方が多い訳ですからね。
それにキャッチ&リリース区間や禁漁区では魚の密度が高くなる分、エサの不足も考えられますから、意外に大きくなれない事態もおきるかもしれません。

ということで、キャッチ&リリース区間といえども、平均サイズが30センチ40センチという夢のような釣り場には、ならないということです。

キャッチ&リリース区間なら、尺イワナを釣っても当たり前のようなことを言う人がいますが、生息密度が高いことで、少し確率が高くなるだけだと思います。

峠川といえども尺イワナとなると、とても貴重なんですから、釣れた時は、
とりあえずめっちゃ喜んで下さいよ~。
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尺釣っても、あんまり感動できなくなるってのも・・・・・ちょっとね?




本文とは関係ないけど・・・。

1970年オハイオ州で起きた反戦デモの学生4人が州兵に射殺されました。
この事件を悲しんだニール・ヤングのOhio(オハイオ)という曲です。
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by itoshiro-sp | 2015-08-13 19:46 | 魚のはなし  

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