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イワナの雑学その2

イワナの雑学 その2
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イワナはじつに面白い、
渓流の釣りをはじめた頃から長い間アマゴに偏った釣りをしてきたので、当然その頃はイワナをかなり下に見ていた気がするが、今思えばイワナには実に失礼な話だ。
今では、完全にイワナ好き派に寝返った。

イワナはいろんな面において型にハマっていないところに魅力がある。
釣ってみるとわかるが、イワナはハリ掛かりした時の抵抗のしかたにアマゴ、ヤマメのように決まったセオリーが無く、イワナは一尾一尾が個性的なファイトをする。イメージ的にはイワナの方がくねくねとしたねちっこいファイトをするイメージだが、実はくねくねとするのはアマゴ、ヤマメなのである、釣り人用語でローリングと言って針にかかるときまってくねくねと体をひねる抵抗をするのでアマゴ、ヤマメだとすぐわかる。余談になるがこのローリングは、この種に伝わる遺伝的なもののようで、海に行き大きく成長し帰ってきたサクラマス、サツキマスも、ともに同じようにローリングする。

イワナは釣りのポイントもまた、アマゴ、ヤマメのようにエサが流れてくるスジと決まっていない。反転流はもちろん、めっちゃ浅いところ、そしてまったく水が流れてないようなところもおろそかにできない。それどころか僕の経験では大物イワナは流れのないところで釣れることのほうが多い気がする。
現に過去に釣った大物の半分以上はまったく流れのないところで釣った。これには他の釣り人がやらないポイントという人的な理由があるのかもしれないが、イワナの大物はどうも流れのないところがお好きなような気がする。
僕は毛鉤釣りしかやらないが、まったく流れが無いところに毛鉤を浮かべて、じ~っと待つのはけっこう辛抱がいるし、エサ釣りでも流れがないところは難しいでしょうからね。

まったく流れのない、水たまりのようなポイントをみつけたら、30秒以上毛鉤をポカ~ンと浮かべ待ってみて下さい。大イワナがしびれを切らして出てくるかもよ・・・・・。
でも、思わず早合わせしちゃうんですよね。その時点でハイ、終了です。
ドキドキできれば、ま~いいか。
イワナって面白いよ、というお話でした。
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doki”doki”!! たま~に、こんなことがあるからやめられなかったんですね。




Stand by me 
誰かに「そばにいて欲しい」ですか?
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by itoshiro-sp | 2015-08-27 08:27 | 魚のはなし  

テクノロジーの先進国でも思想が後進国ではね?

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「日本の魚は大丈夫か」という面白い本を見つけた。
著者の勝川俊雄氏は水産資源管理と資源解析という分野の研究者である。
内容は水産資源にまつわる現状を,減少の一途をたどっている日本の水産資源と、うまくコントロール(漁業管理)し豊かな水産資源を持続しているノルウェー、ニュージーランド、等との違いを分かり易く解説してくれている。
もっぱら海の漁業の話だが、日本の資源管理に対する考え方の問題点がよくわかる。
結論は「日本の水産資源は大丈夫じゃない」という本です。

日本は魚を獲る技術では一番の先進国であることは間違いないらしいが、魚を残す管理においては何もできていない、まったくの後進国であるらしい。
ウナギだって,マグロだっていなくなってしまえば日本の食文化なんて言ってられなくなることを
様々なデータを示してキチンと説明されると、救いがたい無秩序な現状が少し切なくなる。
海外では日本が開発した漁業用の先端機器を導入し漁獲のコントロールに生かしているという、
「ナルホドですね」テクノロジーの使い方にも思想が反映されるんだ。

海の話と高をくくっていられない。淡水の方がもっと危うい。
天然水産資源は壊滅の方向に向かっていることを知っている知らないにかかわらず、とりあえず人より先に獲れるだけ獲ってしまおうと思っているのです。
釣りが大好きで自然を愛してると思っている貴方のことも文章で表現すると、残念ながら少なからずこうなるのです。

ちなみに、こういう早い者勝ち的制度を「オリンピック方式」と言うらしい。よくわからないけど、日本人ってオリンピック大好きだから?・・・・笑。
早獲り競争ってけっきょく乱獲になっちゃうでしょ。
ノルウェーではあらかじめ漁業者に獲っても良い数量が定められる「漁獲枠制度」が採用されているので漁業者は競争しなくなる、だから資源もきちんと管理できるという。
持続に必要な元本資源(親魚)を残すことができれば減少を防げるのに、この簡単な理屈を真剣に考えようとしないのだから・・・・。

この本によると、「漁獲枠制」を採用している主な国はアイスランド、ノルウェー、韓国、デンマーク、ニュージーランド、オーストラリア、米国、などであり、これらのどの国も沿岸資源は回復してきているらしいが、漁業先進国と言える日本はこの仲間には入っておらず。いつまでもオリンピック方式を続けるつもりらしい。このことに対する水産庁の見解は「日本人は意識が高く乱獲はしないから資源管理をする必要はない」として反対の立場をとっているそうだ。
水産庁は「漁獲枠制度」を採用することで発生する大変な作業負担を恐れているのかもしれない。
もしくは日本の漁業は高い技術があるから公海まで行って獲れば、沿岸なんてダメでも良いらしい。

遊漁の場合も釣り人は、人よりたくさん釣るテクニックばかり追い求め他人との競争意識に振り回されている。そんなことより魚を未来に残すことの方が大切と考える人はどれほどいるのだろう?
魚がいなくなれば、釣りだってできなくなってしまうのに・・・・。

渓流域の管理においても、現行の「オリンピック制度」のもとでは、持続性のある管理は絶対無理のような気がしますが、遊漁においても、もしも「漁獲枠制度」が実現できれば本当の意味で持続可能な運営ができるんじゃないでしょうか。

今回ご紹介した本は、平成23年の発売です。現在、マグロやウナギ等はますます深刻度が増しており、マグロについては水産庁もようやく幼魚の漁獲規制を始めましが、日本の漁業者たちはそれぞれが自分勝手なことを言っているようです。
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by itoshiro-sp | 2015-08-21 01:14 | 魚のはなし  

イワナの雑学

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釣り人に知っておいてもらいたいイワナについての雑学を少々。

ご存じと思いますが、ヤマメやアマゴは最初の産卵で死んでしまうタイプのサケ(サケ科サケ属)であり、イワナ(サケ科イワナ属)は数年にわたり産卵くり返します。よって養殖場でもヤマメ、アマゴはおなかをナイフで裂いて採卵しますが,イワナは麻酔をかけておいて卵を絞り出す方法で行われます。数年間同じ魚が親魚として利用されていますので、養魚場でのイワナ親魚は40から50センチが標準サイズとなります。

となると、キャッチ&リリース区間ではどうなんでしょうか?石徹白の峠川のように長い間放流無しでキャッチ&リリース管理されているところでは、イワナの平均サイズが30~40センチとなっても良いような気がしますが、現実にはそんなことになっていません。一般釣り場より少しはサイズがいいくらいです。

こんな疑問をイワナの研究者でもある中央水産研究室の中村智幸氏に伺ったところ、

「一般的な渓流におけるイワナの標準サイズ(成長限界)は20から25センチぐらいであり、30センチ40センチと大きくなるのは、ある意味で成長ホルモン異常(遺伝的)なんです。この大きくなる成長ホルモンを持ったほんの小数のイワナはたった2年で30センチにもなるのに、他のほとんどの同級生は2年で20センチになるのがやっとです。だからキャッチ&リリースで4年5年と生きたとしても、ほとんどのイワナは25センチ止まりとなるのです」

という答えでした。
一方、養殖場の場合は効率を優先するため、育ちの良い魚を親魚として選別飼育するために親魚は大型魚ばかりになるそうです。

考えてみれば人間でも中学生で180センチになる子もいるかと思えば、何年生きても170センチになれない人の方が多い訳ですからね。
それにキャッチ&リリース区間や禁漁区では魚の密度が高くなる分、エサの不足も考えられますから、意外に大きくなれない事態もおきるかもしれません。

ということで、キャッチ&リリース区間といえども、平均サイズが30センチ40センチという夢のような釣り場には、ならないということです。

キャッチ&リリース区間なら、尺イワナを釣っても当たり前のようなことを言う人がいますが、生息密度が高いことで、少し確率が高くなるだけだと思います。

峠川といえども尺イワナとなると、とても貴重なんですから、釣れた時は、
とりあえずめっちゃ喜んで下さいよ~。
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尺釣っても、あんまり感動できなくなるってのも・・・・・ちょっとね?




本文とは関係ないけど・・・。

1970年オハイオ州で起きた反戦デモの学生4人が州兵に射殺されました。
この事件を悲しんだニール・ヤングのOhio(オハイオ)という曲です。
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by itoshiro-sp | 2015-08-13 19:46 | 魚のはなし  

8月は夢花火、私の心はイトシロ模様。



写真の整理してたら、「やっぱ夏だっ~」って思い。



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どのシーンもナツカシイナ~。
夏本番、まだまだこれから。
今年もステキな想い出を残しましょう。


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by itoshiro-sp | 2015-08-10 10:13 | イトシロ  

真夏の撮影

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水温19度、大渇水の石徹白川本流で釣りの撮影がありました。
猛暑の真っ昼間、高水温、魚たちはまったくやる気無しという悪条件、
「我が盟友」はきちんと結果を出します。
カメラマンは、
「まあまあ撮影はできたので、あとは石徹白川らしい魚が釣れると良いなぁ~」
なん~て簡単に言ってくれます。

さすがに、この悪条件ではいくら名手でも・・・・?
ちゃ~んとやってくれましたよ。
しかも、まだ撮影可能な時間帯にです。
この人、いったいどうなってんの・・・・?
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本人曰く
「タマタマだよ~」
横からカメラマンが
「この人いつもタマタマって言いながら、ちゃんとやってくれちゃうからありがたいんですよ」

イワナ君も、いい演技してくれましたよ。
リリースのシーンもゆっくりと真っ直ぐ泳いで帰ってくれたので、
きっと良い動画が撮れてると思いますよ。

ここのイワナ君は普段から、僕がちゃんと躾けてありますからね。
なん~て意味不明の自慢しちゃいましたが・・・・?

なんだかんだと言っても、すべては石徹白川の自然があってのことです。
フィールド(環境)への感謝を忘れたらだめですよ。

ちなみに僕は、ただ釣りがうまいだけの人を「我が盟友」なんて呼ばない。
大切なのは、「環境への思い」。

わかる人にだけわかればいいか・・・・フフッ、?

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太くてキレイなオスイワナですね。
サイズも、これくらいなら「石徹白らしい」と言えるかな。まぁ~まぁ~でしたね。

石徹白川では秋の産卵期には、こんなのがいっぱい見えますよ。
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by itoshiro-sp | 2015-08-08 07:49 | イトシロ  

イトシロ甘えん坊

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イトシロ甘えん坊(トウモロコシ)の収獲始まってますよ。
イトシロへ釣りに行ったら、お土産に買ってって下さい。
めっちゃ甘~いですぞ、絶対おすすめです。


釣り人って、一日中釣りばっかりでブラブラするゆとりのない人が多いけど、
トウモロコシくらいは食べておいてほしいな~。
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by itoshiro-sp | 2015-08-07 10:46 | イトシロ  

石徹白川の環境レベル

カジカ調査
石徹白川の生物多様性はまだ大丈夫?
2013年夏のことですが、岐阜の大学教授からカジカの調査に協力して欲しいという申し出があり案内しました。
当日は研究室の学生さん4名が調査するということで組合長も同行してくれて、一緒に石徹白川本流のカジカを探しました。
組合長の話では,「昔は川を覗けば川底に足の置き場もないほど見えたもんだが最近はほとんど見かけないな~」とのこと、苦戦を覚悟して始めたものの、やってみれば3時間ほどで60匹も捕れたのでした。
初めての我々には、この数がどんなものなのかわかりませんでしたが、学生さんたちによれば,岐阜県のいろいろなところで調査してきたが、今までの調査では1日やっても二桁も捕れたことはなかったとのこと、当日の石徹白川の結果には驚きだという。
石徹白川を知ってる人からみたら、昔と比べたらうんと減ってしまったことは事実のようだが、他の河川に比べれば、かなり良い状況だとわかったのです。

その日、先生は調査に参加されず自分は山菜採りに行ってたらしく、日中は結局お会いできなかったので、その日の夜宿泊所まで面会に伺ったら、先生はわれわれが提供したカジカを唐揚げにして食べる研究をされてました。
そのうえ「生まれたての1~3センチくらいの稚魚を見つけたことがないので、見つけたら教えてください」というリクエストをもらいました。一週間後に峠川の浅い流れの中に何匹のいるところを見つけたんで、一応、情報と画像をメールで送っておきましたが、それ以来音信不通です。こういうとき「マジ勘弁・・・・笑」っていうんですか?

ただそのおかげで、石徹白川では「減った減った」と言われながらもカジカはまだまだ生息していることがわかりましたし、アジメドジョウも川を覗けば、たくさん見えます。これら底生魚が健在ということは、石徹白川の生物多様性は、まあなんとかセーフなようです。
しかし、日本の川の環境レベルは石徹白川も含め確実に悪化しています。

僕が子供の頃(1960年代)は近所の可児川(木曽川水系)で泳いだものですが、そんな時水中めがねで覗いた川の中は何種類もの魚が生息し、生命力に満ちたとても賑やかなものでした。そのキラキラした光景は絶対忘れられない宝物のような思い出です。そんな可児川も,今はもう当時とは比べようもない無機質な流れになってしまいました。あきらかに生物多様性はズタズタに損なわれています。石徹白川はまだまだ大丈夫というものの昔にくらべれば悪化しているはずであり、全国ほとんどの河川で同じように環境劣化が進行してるんです。
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組合長まで、参加です。みなが子供に戻ったように楽しそうでした。
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学生さん4名中3名が女子でした。
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6センチから12センチのカジカ、最終的に60匹確保。
これってビックリの成果だったようです。
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カジカの稚魚、大発見!!
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約2センチです.姿は成魚と変わりませんね。
これだけ小さいと、チラカゲロウの幼虫に似ています。



夏っぽくてノリのいい曲。
The Doobie Brothers - Long Train Running
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by itoshiro-sp | 2015-08-07 09:44 | 魚のはなし  

峠川で釣れるヤマメのこと

今年、峠川のC&R区間でも、ときどきヤマメが釣れてるようです。
石徹白漁協のよるヤマメ放流は昨年の稚魚5000尾からスタートしたことは先日のマスバイの記事
http://itoshirosp.exblog.jp/21398708/
でお知らせしましたが,このときには峠川は放流されてません。
理由は、峠川はC&Rですから現在生息しているアマゴがなかなか減って行かないでしょうから、交雑が激しくなる恐れから、ここへの放流は、いまだ方針が決まっていないからです。
目的はアマゴからヤマメに切り替えることなんですが、まだ決定的に有効な方針が決まっていないというのが本音です。

ただし、2013年と2014年の秋に30センチほどに育った成熟魚を峠川の、とある支流に放流しています。

もちろん九頭竜川サクラマス由来のF1です。
九頭竜川で釣ったサクラマスを生きたまま養殖場に運び、そこで採卵期まで畜養し人口孵化させ成魚まで育てたF1親魚を、禁漁になってから谷に放流します。
その後は放流魚自身による自然産卵に任せる訳です。
近年、水産行政も推奨している親魚放流という増殖方法です。
複合的な条件が必要となる手段なので確実な増殖効果が期待できる方法とはいえませんが、今回の場合は、単純な増殖効果より野生魚の復活と言う部分に大きな意義を求めています。

石徹白では、その初期段階として現在アマゴが生息していない谷でヤマメが定着できそうな場所に純粋なヤマメの生息域を何カ所か確保したいという考え方です。

2時間も離れた福井の養魚場から大型の成熟魚を運ぶのは大変なことなんです。
ビニール袋に少しの水と3~4匹魚を入れて酸素で充たし運ぶのですが、水温の上昇が厳禁なので途中で何回も氷を補充しながら運びました。もちろん漁協の事業ですが、こんな手の込んだことはどこも引き受けてくれませんので、頼るのは熱い「イトシロ愛」を持ったボランティアたちです。

最近、峠川で釣られているヤマメはこの事業の産物と思われます。
多くの人たちの、熱狂のもとに蘇ったとても貴重な純系「マスバイ」なのです。
つまり90年ぶりに石徹白川で生まれた天然個体ということになります。
数は少ないようですが、大変美しい天然ヤマメ「マスバイ」のはずです。
運良く釣れたらキレイな写真を撮ってやってください。

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蘇った美しいマスバイ、イトシロの宝の一つとなるでしょう。
このサイズ(約15センチ)の個体は今年(2014年事業)生まれの育ちの良いものか。
それとも昨年(2013年事業)生まれ?で成長の遅い個体でしょうか。
これより大きければ間違いなく昨年生まれですけどね。
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マスバイは、今、この美しい谷でひっそりと復活しようとしているのです。

http://cgi4.nhk.or.jp/eco-channel/jp/movie/play.cgi?did=D0013773102_00000
参考動画
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by itoshiro-sp | 2015-08-02 18:28 | 魚のはなし