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忘れられない人

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東 清美氏(azuma kiyomi)残念ながら2005年に逝ってしまわれた。まだ45歳だった。
横浜から石徹白川に何度も来てくれたし、亡くなる少し前に横浜まで会いに行った。
その時はまだ元気そうだったのに・・・・。
病名は大腸ガン、亡くなる前年に石徹白の谷屋旅館でご一緒した時に「最近お腹が調子悪いので帰ったら検査する」と言っておられたのが、それからちょうど1年後・・・・。
あまりのあっけない別れに天を仰いだ。
そんなこともあり、自分が同じ病気になった時は、やはり「もうダメなんだろうな」と覚悟を決めたが、何とか2年持ちこたえることができた
運命という言葉が身にしみる。

彼と知り合うことがなかったら、竿作りはしていなかったと思う。
彼こそ日本の丸竹で作るフライロッドのパイオニアである。
フライロッドのようなものなら作ることは誰でもできるが、ちゃんと使えることを教えてくれた功績はとても大きいと思います。
手作り可能な釣り道具はいろいろあるが、竿だけはその釣りのことをちゃんとわかっている人が作らなければならない。
東さんは、釣りが上手かったから、彼の作る竿はとても良かったな。

PS
7月10日午後1時5分からNHKの金とくで以前放送された「命をつなぐ川、石徹白川」が再放送されるようです。
もう一件、7月7日午後10時からBS-TBS釣り百景で安田さん出演の九頭竜川が放送されます。
見てくださいね。
















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by itoshiro-sp | 2016-06-30 23:53 | ロッド  

幸四郎さんの「てんから」

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鴛谷雅之(オシタニマサユキ)さんは僕より三っつ先輩だ。
石徹白フィッシャーズホリデーの実行委員として一緒にやってきた仲なので、もう15年以上の付き合いになる石徹白の友人です。
マサユキさんは釣りはやらないけど、おじいさんの幸四郎さんが「てんから名人」だった話をよく聞かせてくれる、今回のイベントでもいろいろなむかし話をしてくれた。
幸四郎さんは明治中期の生まれで家業は旅館(谷屋旅館)だったから、職業的な色が濃い釣りだったのだろう。お客さんに提供するために、エサ釣りも「てんから」も両方やったが、「てんから」の時は「浮かせて釣る」というこだわりがあったという「沈めたらエサ釣りと同じになってしまう」と言い毛ばり巻きにおいても、胴を巻く糸に油を染みこませるなどの工夫をし、釣りの時も水を吸って浮きにくくなると新しい毛鉤に変えていたらしい、その話を聞いたハヤトさんも「俺たちも毛鉤を沈ませることはしない」と言われた。そうなると、「石徹白てんから」は浮かせて流すのが決まりごとだったのかもしれない。

後年の幸四郎さんはお寺の副住職のような役におさまり、殺生事と縁を切ることになったという。
そして幸四郎さんの子に当たるマサユキさんのお父さんも旅館主として釣りは良くしたが、「てんから釣り」はしなかったというから、「てんから」はだれでもできたわけではなかったようだ。

また、以前に紹介した、山本素石氏の随筆に登場する目の不自由な人の「てんから」では釣り下っていったという記述があるが、幸四郎さんもハヤトさんも釣り下りはせず、上流へ上っていく釣りが信条だったというから、「石徹白てんから」の基本はやはり釣り上りなのだろう。

そんな昔の人も、石徹白の「てんから」は毛ばりを浮かすことにこだわっていたと聞くと、なんかかっこ良くてうれしくなる。

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サクラマスレストレーションの安田さんが「てんから」で釣った本流アマゴ。












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by itoshiro-sp | 2016-06-11 14:18 | てんから  

ポールとジョンがまた来てくれた。石徹白川2016

5月の下旬にイギリスは「ワイルド トラウト トラスト」のポールとジョンが4人の仲間と総勢6人で石徹白にきた。なんと石徹白旅館で6連泊もしていったのだ。
ワイルドトラウトトラストはイギリスのトラウト保護団体であり、その機関誌
日本語版に石徹白が取り上げられた
彼らは石徹白がよほど気にいってくれたようだ。
来る前に「僕に必ず会いたい」と連絡があったが、残念ながら僕の方の都合で、とうとう会えなかった。
そしたら僕に渡してくれといって一本の「てんから竿」を置いていってくれた。
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そのてんから竿の名前は、なんと「白山」だった。イギリスでポールたちがプロデュースして製造されたロッドらしいが、それにしても「HAKUSAN」とは、恐れ入りました。
イギリス人のポールたちの方が「てんから」のJapaneseトラディショナルであることの価値と誇りを理解しているようだ。ただ数が釣りたいだけというテンカラは「Why japanese tenkara???」と思われていないか心配している。

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前に来てくれた時の画像です。
この時は、日本では渓流魚たちをとりまく管理は釣り人の利用価値の方が優先されていることや,今、日本の「テンカラ」は古き良き伝統的な部分がまったく忘れられようとしていることについて、かなり深く語り合えた。
ポールもジョンもよく理解してくれたみたいで、
彼らのブログでこんなふうに取り上げてくれている。

また今度、子供を連れて遊びに来ると言ってくれているので、また会えることでしょう。









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by itoshiro-sp | 2016-06-08 19:54 | イトシロ  

いとしろアウトドアフェスティバル2016無事終了

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いとしろアウトドアフェスティバルが終了しました。
微妙な天気予報でしたが、土曜日の夜中に降っただけでどちらも昼間は天気に恵まれました。
集客のほうも軽く1000人は超えたようで一回目としては上々のスタートがきれたようです。
ただし、釣り客の参加は若干少なかったようでした。やはり会場が川から離れたのが影響したようです。釣り人は川が見えないとダメなんですね。
しかし、おかげで新たな人たちとの交流ができ新鮮なイベントとなりました。

石徹白フィッシャーズホリデーを15回も開催してきたわけですが、最後までよそ者たちのイベントのままだったものを、ようやく今回、地元の住人にバトンを渡せたことに何より満足しております。
地元の人から見た釣り人観は、相変わらず「川と魚しか見ていない人たちであり、大してありがたくない来訪者」なんです。ある人が言ってましたが釣り人なんて「ただただ、人よりたくさん魚を釣りたいだけの欲深い連中」という言葉に、残念ながら「おっしゃる通りです」というしかありません。今回から駐車嬢にてイベント協力金一台500円を徴収したのですが、支払いをゴネて文句を言ったのは釣り人ばかりだったそうです。
そのイメージを変えたくて20年やってきたというのに・・・・・?

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私たち「Itoshiro C&R Network」は「川遊びもここまで来た、産卵しやすい川づくり」というワークショップを企画しましたが、おかげさまで両日ともに多数(ともに30人以上)の参加をいただきました。
いざ作業となるとついつい本気モードになりましたが、皆様頑張ってくれました、本当にご苦労様でした。
参加した多くの方が、また参加したいと言ってくださりとても嬉しい限りです。

これらの活動は、石徹白川の「命をつなぐ川づくりProject」として今後もItoshiro C&R Networkが担ってまいります。とくに峠川C&R区間はItoshiro C&R Networkの活動のシンボルです。実際にわれわれがコツコツと守ってきたフィールドです。
今回の参加者は、釣り人以外の人が多かったので、一応イワナという魚を見てもらいたくて、仲間の人にちょっと一匹釣ってきてと頼んだらあっという間に三匹も釣ってきてくれました、参加者の皆さん「わ~イワナってキレイ~」と喜んでくれましたが、そりゃ~峠川ですからね。ミッションをはたしてくれたこの人はもちろん釣りが上手な人ですが、いくら名人上手でも魚がいない川では釣れないのですからね。


土曜日の夜のトークショーの話も報告しておきます。
内容は川の釣り場管理に関わるメンバーによる座談会形式で勧められました。われわれスピーカー側の話は相変わらずで大したニュースもありませんでしたが、会場からの発言はとても良いものばかりでした。
そのなかでT地区からきたTさんという若いルアーマンがいいこと言ってました。

「自分の周りの先輩(おじさん)たちは30匹釣った50匹釣ったと自慢するがそんな時に自分は一番心が痛む、C&Rもいいかもしれないけど、自分が食べる分だけにして少しだけ釣ってればいいんじゃないかと思う。そのためにはたくさん釣ったと自慢する人にはみんなで注意するようにしましょう」
素晴らしい意見だと思いませんか。
同感ですね。みんなが自制心を持って必要以上に釣らなければC&Rじゃなくてもいいかもしれないのですからね。たくさん釣ることは恥ずべきことという共通意識があれば魚たちの生態系が壊れることもなかったはずです。たくさん釣ることを自慢と思える人と、たくさん釣ることを恥ずかしいと思う人、どちらがいい人ですか?とたずねたら子供なら必ず後者と答えるでしょう・・・。けっきょく大人になると分別がなくなるってことなんでしょうかね?

その他にも
すこし熱くなっていた、もう一人のTさんという人も、仰っていることは一言一句まったく正しいことでしたし、(ちゃんとビデオで確認しました)
愛知県から来たSさんという人は「僕のような下手なものでも峠川ならなんとか釣れるから感謝してます」と発言されました。うれしいですね。
峠川C&R区間はこういう人の為にあるのです。
終わってみれば、会場のムードは「5匹も釣れば充分でしょ」って感じでしたね。

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もう一度言っときます。どんな名人上手(ゲスカミ)でも、僕たちが守ってきた魚のいるフィールドがなければなにもできないはずです。

                                             










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by itoshiro-sp | 2016-06-08 14:12 | イトシロ